今回コンプライアンス・オフィサー試験を受けようかどうかとテキストを勉強中であるが、そもそもこの資格試験を選んだのには1つの理由があったから。
それは「今後はコンプライアンス経営抜きでは生き残れないだろう」ということ。
消費者の企業に対する眼は単に「良い製品」を提供するだけに留まらず、企業人として社会への責任も求めており、選別の一判断材料ともなってきている。
これは今後もさらに強まることが予想される。
マスコミもそういうネタを提供することに躍起になっているので目にする機会も多くなる。
しかし企業が社会の要請に応えるために社内改革を行なうだけでは不十分なのである。
実はその企業との取引先の経営も影響してくるからだ。
例えば食料品を生産・販売するA社。
製造に使う原材料の仕入先のB社があったとする。
いかにA社がコンプライアンス経営を実行したとしてもB社の卸す原材料に有害物が混入など管理が杜撰ならどうなるか。
もし発覚すれば生産者であるA社への消費者の批判は免れない。
たとえ原材料の仕入れ先の管理が杜撰だったからだといってもそれを言い訳に自社に責任がないとは言えないのが実情。
そうなるとA社は仕入先の選定にも経営管理がシッカリされた業者を選ぶことになる。
これは仕入れのみならず業務委託や外注にも言えること。
今日もケンタさんの商品にガラス片が混じっていたらしく、これは製造委託先の問題。
それでも紙面のタイトルはケンタさんの名が踊る。
ケンタッキーのサラダにガラス片、男性2人の歯に被害
日本ケンタッキー・フライド・チキンは1日、5月31日に販売されたサラダ「コールスロー」2つの中に長さ約5ミリのガラスの破片がそれぞれ混入し、食べた男性2人が歯が欠けるなどしたと発表した。
同社は関東各都県と静岡、長野両県の計228店を対象に、同日に販売したコールスローやグリーンサラダなど4商品を自主回収するとともに、安全が確認されるまで販売を中止した。
問題があったのは、製造委託先のサンポー食品(本社・京都市)の埼玉県内にある工場で製造され、池上店(東京都大田区)、水戸元吉田町店(水戸市)で販売されたコールスロー。男性2人はともに5月31日に購入して自宅などに持ち帰って食べた。1人は歯が欠け、1人は歯の詰め物が取れたという。
ケンタッキーの調べで、工場の冷蔵庫内にある長さ約20センチのガラス製の温度計が破損しているのが見つかった。何らかの事情で割れ、破片が混入したと見られるという。
問い合わせ先は同社のフリーダイヤル(TEL0120・197074)へ。
(2007年6月1日13時7分 読売新聞)
さて、自社の取り組みのみでは防げないリスク。
それを少しでも少なくしたり、回避するためには他社の選別が不可欠になってくる。
すると相手企業の取り組みにも目を向けることになってくるんじゃないかなぁと。
そんでもってその取り組みのあたりが内部統制の中身だということを昨日の本で学習(笑)
企業は取り組みを実施することで対外的にもアピールになる。
選ぶほうもないよりあるほうを重要視する。
判断を誤ればのちに経営責任を問われることにもつながるしね。
それはそうと、コンプライアンスを法令順守と訳している。
そのためか法さえ守れば何をやってもいい、グレーなところも違法でなければいいだろうと解釈する人がいる。
これはテキストにも書いてあることだが、本来は「違法でなくとも道徳、倫理に反することはやらない」ということ。
自社の倫理規定や社会一般の常識と照らして反する行為はしないということ。
だから決して法さえ守ればいいということではない。
我々が属する保険業界もコンプラコンプラと口を酸っぱく言っているが、その辺りの勘違いがあるんじゃないかと思う。
勉強会でも「コンプライアンスを守ることは皆さん自身を守ることにもなります」と言っていた覚えがあるが、それも???な解釈でしょ。
そういう受身ではなく、「コンプライアンス経営は代理店さんの発展、お客さまの安心につながります」などとポジティブに捉える方がいいと思うが。
まあ昨今の不祥事続きもあり、色々と手続きが複雑になり代理店側からの不平不満も多い。
だが、だからこそコンプライアンス経営が結局自分達(代理店)にとってもお客さまにとってもプラスになるということをもっとアナウンスしてくべきだと思う。
良い面が伝わらず、マイナス面しか見えないので面倒なことばかり増やしてなど不満が鬱積するんじゃないかと感じる。
なので保険会社の社員はもっとアナウンスし、代理店さんはスタッフと意識を共有し浸透させるよう頑張ってください(なぜか他人事w)